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仕事内容や電話対応の業務効率化に向けたポイントや対策を紹介

医療事務の電話対応|
仕事内容や電話対応の業務効率化に向けたポイントや対策を紹介

公開日:2021/07/01   更新日:2023/04/21

 医療事務の仕事

病気やケガ、検診などで病院を訪れた際、受付・会計時に対応してくれるのが「医療事務」と呼ばれる職業の方々です。
本記事では、医療事務の仕事の概要や業務効率化のポイントについて、電話応対業務に特化して詳しく解説します。
また、医療事務の電話応対を効率化するためのクラウドサービス「転送録」についても、併せてご紹介します。

1. 医療事務の仕事とは

医療事務の仕事とは、病院やクリニックで行われる医療行為全般に関わる事務のことです。
医療事務職に就くと、一般的に次のような業務を総合的に行います。

  • クラーク業務
  • レセプト業務
  • 電話対応

クラーク業務とは、来院した患者さんから診察券を預かったり、番号札を渡したりする受付に関する仕事のことです。
また、レセプト業務とは診療後の会計作業や、毎日のレジ締め、月ごとの診療報酬をまとめた帳簿付けなどを指します。
電話応対は、文字通り病院にかかってくる電話に出て、予約の受付やドクターへの取次ぎを行う仕事です。
医療事務は、受付・会計などの業務を行う合間に電話応対もしなければならず、業務範囲が広く、覚えることも多い仕事です。
とくに患者数が多い大規模な病院では、頻繁にかかってくる電話に対応しなければならず、その負担は大きくなっています。

2. 医療事務の電話対応の種類

医療事務の電話対応

医療事務の電話対応においては、患者さんからの予約や問い合わせはもちろん、ドクターへの直接の用件や医療機器メーカー・製薬メーカーなどの業者からのセールス、病院内の内線電話など、さまざまな相手とのやり取りが発生します。
通話の相手先が多岐にわたるため、患者さんと専門業者とでは使用する用語や話し方も分ける必要があるなど、多くのスキルを求められます。
とくに患者さんからはさまざまな症状や悩みを訴えられることも少なくないので、医療事務の電話対応は、細心の注意を払って慎重に行わなければなりません。

3. 医療事務職員が意識しておくべき電話対応のポイント

医療事務職員が意識しておくべき電話対応のポイント

医療事務として電話応対を行う際は、次のポイントを意識しておくことが大切です。

  • 明るく、ゆっくり話す
  • メモを取りながら用件を復唱する
  • 取次ぎ相手がいない場合は戻る時間を伝える
  • 勤務先の担当業務や担当部署を把握しておく
  • その場で解決できないことは一度電話を切って確認する

明るく、ゆっくり話す

医療事務に限らず、仕事上の電話応対の際には「明るく、ゆっくり話す」ことがとても大切です。
明るくハキハキとしたトーンで話すことで、電話をかけてきた相手への印象を格段に良くすることができます。
同時に、ビジネス通話では普段の会話以上にゆっくりめに話すのも大事なポイントです。
電話に苦手意識があり、緊張して早口になってしまいがちな方は、あえてゆっくり話すことを心がけるだけでもずいぶん聞き取りやすくなります。
また、病院に電話をかけてくる患者さんの多くは、深刻な痛みや体調不良による悩みを抱えています。
医療事務の電話対応こそ、一段明るい声を出すことで患者さんの不安を和らげ、安心して来院してもらえるように努めましょう。

メモを取りながら用件を復唱する

さまざまな相手がかけてくる可能性がある医療事務の電話応対では、メモを取りながら話を聞き、用件を復唱しましょう。
患者さん相手と業者のセールストーク相手では、話の内容も用件も全く異なってきますので、電話を受ける際はメモを取る必要があります。
また、電話を切る前に念のためメモの内容を復唱し、間違いがないか確認するとより安心です。
命に関わる医療現場で働く以上、診察予約日時や患者さんの名前、連絡先などは決して間違えてはならない重要な情報です。
万が一聞き取りミスを犯してしまうと病院全体の信頼の失墜にもつながりかねませんので、急いでいる時こそ落ち着いてメモを取り、最後に復唱して確認しましょう。

取次ぎ相手がいない場合は戻る時間を伝える

医療事務の電話応対では、ドクターへの取次ぎはもちろん、出入りしている業者さんや薬剤師への取次ぎを頼まれることも少なくありません。
取次ぎ相手が不在の場合は、戻る時間、あるいは次に在院する日時を伝えることが基本中の基本です。
また、相手が急いでいる場合は、取次ぎ先の方が戻り次第折り返し電話を入れる旨を説明し、連絡先の電話番号と名前、電話をかけてもよい時間帯を必ず聞いておきましょう。
もちろん、これらもメモを取った上で復唱します。

勤務先の担当業務や担当部署を把握しておく

勤務先の病院が大規模であれば、診療科ごとの担当業務や、担当部署を前もって把握しておくとスムーズな電話対応につながります。
とくに患者さんからかかってくる電話の中には、正確な病状や症状をご自身でも把握できていないケースが多く、診療をしたいのか薬を見直したいのかも分かっていない場合もあります。
患者さんの要望を聞いた上で、適切な診療科や担当部署に取次ぐことができれば、その後の診療もスムーズです。

その場で解決できないことは一度電話を切って確認する

電話を受けたものの、自分では分からずその場で解決できないことがあった場合は、一度電話を切って確認するのが鉄則です。
医療現場において、曖昧な指示や誤った情報は患者さんの命や健康に直接関わってくる恐れがあるため、正確な受け答えができない場合は決して「知ったかぶり」をしてはいけません。
「多分」や「おそらく」が通用しない、シビアな業界で働いているということを常に念頭に置き、わからないことはわからないと言える勇気を持ちましょう。
その上で確認することが大切です。

4. 医療事務の現場で電話対応を円滑に行うための対策

医療事務の現場で電話対応を円滑に行うための対策

医療事務の電話対応を円滑かつ効率的に行うためには、以下のような対策方法があります。抜け漏れをなくし、ミスを削減するためにも意識しておくことが大切です。それぞれの対策について、次項以下で詳しく解説します。

  • 医療事務現場の電話対応ルールをマニュアル化する
  • 電話取次を自動化する

医療事務現場の電話対応ルールをマニュアル化する

まず重要なのは、医療事務現場における電話対応のルールを明文化・マニュアル化することです。
特に個人経営の病院やクリニックの場合、明確なルールが決められておらず、これまで「何となく」応対してきたというケースが少なくありません。
そのため、電話を取る人の個別スキルに頼るところが多く、応対の質にバラつきが生じてしまうのです。
電話対応を疎かにしてしまうと、病院のイメージを左右するだけでなく、最悪の場合は患者さんの命に影響が及んでしまうリスクもあります。
たとえ小規模な病院であっても、電話対応ルールは全員が教諭できるよう明文化し、マニュアルとしてまとめておくことが大切です。

電話取次を自動化する

医療事務の現場で電話対応を円滑に行うための対策として、電話取次ぎを自動化することも非常に有効です。
電話転送サービスを利用すれば、電話をかけてきた相手に適切に応対することができ、利便性もアップします。

電話転送サービスで実現できる事例としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 休診日や夜間等にかかってきた電話を、自動で転送切替する

    時間外にかかってきた電話を、時間外対応用の番号に自動的に転送します。オプションとして「診療時間外です。診療時間は×時から×時までです」といった音声ガイダンスの付加も可能です。あらかじめ登録しておけば、毎日診療時間外になると自動で転送切り替えができ、切り替え忘れによるトラブルも防げます。
  • あるスタッフが受電できない場合、つながるまで別のスタッフを次々と呼び出す

    他の業務等で電話に出られない場合でも、一定の時間を超えると他の電話番号に自動で転送し、つながるまでコールし続けます。大事な電話の取りこぼしを防ぎ、診療受付や患者さんの容体の急変などの緊急連絡も確実に受けることが可能です。
  • 電話の用件ごとに自動音声案内で振り分けする

    代表番号にかかってきた電話を、「××の方は1をプッシュ・・・」といった自動音声案内で用件ごとに振り分けることで、一次受け対応の省力化を図ることができます。診療時間案内や交通アクセスなどの固定化した問い合わせはそのまま自動音声で情報を提供し、診療予約・変更などの複雑な用件のみ通話で受けるようにすれば、電話応対に割く時間を減らせます。セールス電話対策としても有効です。

5. 医療事務の業務効率化には「転送録」がおすすめ

医療事務の業務効率化には「転送録」

医療事務の電話対応業務をサポートする電話転送システムなら、クラウドサービスの「転送録」がおすすめです。
「転送録」は、前項で挙げた診療時間外の自動での転送切替、つながるまで別のスタッフを順次呼び出す、自動音声案内による振り分け、といった機能を備えています。
また、転送に必要な機器の導入や管理が不要であるため導入が容易で、医療現場でもスムーズな利用が可能です。

実際に多くの医療現場で「転送録」が採用されており、さまざまな用途で使われています。
以下に導入実例をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

◆「転送録」の機能など、サービス詳細はこちらのページをご覧ください。

6. まとめ

医療事務の仕事の中でも、大きな役割を担うのが電話応対です。
スムーズな電話応対ができて初めて、病院やクリニックの業務が安心・安全に進みます。
本記事を参考に、貴院での電話応対について今一度見直してみてはいかがでしょうか。