某市教育委員会 様(電話転送切替、自動音声受付)

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導入事例
某市教育委員会 様(電話転送切替、自動音声受付)

古い学校設備でも利用可能な「転送録」で、
教員の「働き方改革」に成功

お客様プロフィール

某市教育委員会 様
某市教育委員会 様

お客様は、市内の公立小中学校のより良い運用を目指し、各学校と連携しながらさまざまな事務的サポートを行っていらっしゃいます。平成31年の文部科学省による「学校における働き方改革」の取組徹底の通知を受け、教員の時間外労働を減らす工夫を続けられてきました。その一環として、通常勤務時間外の電話応対について検討されていました。設備の古くなった学校施設や自治体でも大掛かりな工事をせずに利用できる「転送録」の自動音声受付を複数の小中学校で導入いただき、ご活用いただいております。

事務局の学校教育課のご担当様より、転送録についてお話をお伺いしました。


「転送録」電話転送切替、自動音声受付の導入に至った背景

学校における「働き方改革」取組徹底のため、労働時間短縮が急務に

――― 最初に「転送録」導入のきっかけを教えてください。

以前から教員の時間外労働の多さは問題視されてきましたが、平成31年に文部科学省から学校における「働き方改革」の取組を徹底するようにと通知がありました。当自治体でも徹底するべく、教育委員会も急ピッチで施策を検討してまいりました。

労働時間の短縮のためには、さまざまな課題や施策が考えられていました。そのなかでも通常勤務時間外の電話応対は、取組次第で比較的早く効果を得られるのではないかということで、当市の教育委員会で改善策の検討が始まりました。

当市の小中学校は、開校してから長い歴史のある学校が多いのが特徴です。自動音声は、電話機本体に外付けの機器を設置するのが一番シンプルですが、歴史に比例して、学校の設備が老朽化していることも多く、対象となる学校の半数以上が「電話機が古すぎて、電話会社の転送設備に対応できない」という状況でした。

そこで電話転送サービスについて調査を行い、いくつかの候補の中から、古い学校や自治体の設備にも対応できるワイドテックさんの「転送録」を選んだという次第です。


導入の決め手となったポイント

コスト面と柔軟な対応が導入の決め手に

――― 数ある電話転送サービスの中から「転送録」をお選びいただき、ありがとうございます。「転送録」を導入するに当たり、決め手となった理由は何だったのでしょうか。

教育委員会の業務は、自治体として市民の税金を使うことになるため、費用対効果についてまず優先して検討しました。ワイドテックさんにもその点をご理解いただけ、予算内に収まるかたちで、ご提案くださったことが、大きな決め手となりました。

予算取りの段階では、「転送録」のようなクラウドサービスは毎月利用料が発生するため、買取型の機械の方が予算も付けやすいのでは、という意見もありました。しかし当市では年々児童生徒数が減少傾向にあり、将来の統廃合も考えられます。買取型の機械を各学校に買い揃えても、数年後には必要がなくなる可能性もあることを考慮し、クラウドサービスで始めるのがよいと判断しました。

また自動音声システム導入は初めての試みであったため、何かあったときにすぐ対応していただけるよう、なるべく所在地が近くの事業者さんを選びたいと思っていました。ワイドテックさんは東京の企業ですが、電話やメールでサポートいただけること、さらにホームページがすごく分かりやすく、「転送録」の特徴がすぐに理解できたのも好印象でした。


導入してみた効果や感想

勤務時間外の電話応対を「自動音声受付」におまかせ

――― 導入は2020年6月から開始していただきましたが、実はその数カ月前からテスト導入を行っておられました。しかし、新型コロナウィルス感染拡大の影響で、本格的に開始することがなかなかできませんでしたね。

そうなんです。2020年の2月からある1校でテスト導入を行い、現場からの評判が大変良かったため、すぐにすべての学校に取り入れたいと思っていました。しかし、新型コロナの感染が拡大し始め、ちょうど3月からの臨時休校期間と重なってしまったのです。前代未聞の出来事でしたから、保護者の方もさまざまなご心配があり、学校に電話で相談したいことも多いだろうと考え、従来通りの対応をし、自動音声受付の本格的な導入はいったんストップしていました。

――― 働き方改革推進とはいうものの、まずは児童生徒や保護者に寄り添うことを大事になさったということですね。学校に通うお子さんを持つ親御さんにとっては、心強かったと思います。

教育事業は杓子定規では成り立ちませんので、常に柔軟な対応ができるよう心がけています。幸い当市では、2020年6月時点で、児童生徒や学校の教職員に新型コロナウィルスの感染はございませんでした。通常授業が再開されて少し落ち着いてきた6月から、市内の小中学校で「転送録」の本格導入を始めたというわけです。

――― 本格導入が始まり、具体的には「転送録」をどのようにご利用いただいていますか?

導入したすべての学校で、平日18時から翌朝7時30分までにかかってきた電話には自動音声でガイダンスを流し、緊急連絡は市役所の宿直室にかけ直していただくようようご案内しています。当初は、状況に応じて手動で自動音声のガイダンスに切替える想定でしたが、時間外や休校の予定は分かっているので、「転送録」電話転送切替で事前にまとめて当市の教育委員会がスケジュール登録しています。Web画面のカレンダーで、転送開始と停止を登録するだけで、自動で自動音声に切り替わるのでとても便利です。

「転送録」を利用する前は、何時であろうが残業中の教員が電話に出ており、その対応のため時間外労働がさらに長くなってしまうという悪循環が生じていました。特に負担が大きいのは学校の施錠をする教頭先生で、問題が込み入ったときには数時間電話の対応をしているということもあったようです。

転送録活用フロー
――― 実際に「転送録」を導入してから、教育委員会様に電話がかかってきたことはあったのですか?

コロナ禍という状況下ですので、何件か体調不良等の連絡を受けたことはありましたが、それは本当に緊急な要件でした。そのような場合は、教育委員会から各学校の教頭先生がお持ちの専用スマートフォンにすぐかけ直し、即時対応ができるような体制を整えています。ご相談やクレームといった、緊急性が低いご連絡をいただいたことは、これまで一度もありません。教員の業務負担が大幅に減ったと、各校から感謝の声が上がっています。

――― 本当の緊急時には適切な対応をしてくださるということで、保護者の方も安心ですね。どの学校の教頭先生も緊急連絡用のスマートフォンをお持ちとのことですが、「転送録」のガイダンスでそのスマートフォンの番号を案内しないのにも、理由があるのでしょうか。

現在の運用フローについては、何度も検討を重ねた上で定めたものです。おっしゃる通り、教育委員会を間に挟むのはかえって効率が悪いという意見もありましたが、見知った教頭先生への連絡となると、電話をかけるハードルがぐっと下がる恐れもあります。すると、教頭先生の時間外労働はいつまでも軽減できません。

同じような理由から、あえて留守番電話も設定せず、「時間外の電話にはガイダンスを流したあとで自動的に切れる」という最もシンプルなフローにしています。留守番電話をつけると、やはり教員の誰かが録音を聞いて対応しなければならない、という負担が発生してしまいます。教員の時間外労働を本気で減らすには、ここまで極端にする必要があるのかもしれません。

――― 6月の導入から4カ月ほど経ちますが、実際に利用された保護者の方からはどのようなご意見がありますか?

ありがたいことに、導入後は保護者の皆様からもスムーズなご理解がいただけています。「なぜ、電話がつながらないんだ」といったご意見もほぼありません。むしろ「不要な電話はなるべくしないようにしよう」という意識改革につながっているようで、「転送録」の効果を実感しています。


ワイドテックへのメッセージ

――― 最後に、弊社へのメッセージをお聞かせください。

「転送録」のおかげで、これまで長年の懸案事項であった時間外の電話応対が、劇的に改善されました。「働き方改革」の施策の一つが成功したと言えそうです。18時以降に教員が電話を取る必要がなくなり、「翌日の授業の準備がはかどるようになった」「残業時間が目に見えて減った」といううれしい声も、多くの学校から届いています。教員のワーク・ライフ・バランスを整えるのも、私ども教育委員会の大切な役目です。これからも末永いお付き合いをどうぞよろしくお願いいたします。

本日は、貴重なご意見をいただきましてありがとうございました。「転送録」が皆様の働き方改革の一助になれているようで、大変光栄です。
教員の労働時間削減は、日本全国の地方自治体や教育委員会がもれなく頭を悩ませている問題です。同様のお悩みをお持ちの自治体様におかれましては、課題解決のソリューションとして「転送録」をぜひご検討いただければと思います。

学校の働き方改革に「転送録」教職員の時間外電話応対業業務をゼロにします