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通話録音システムの選び方ガイド|通話録音にお勧めのサービスと使い方をご紹介

公開日:2024/07/24   更新日:2024/07/24

通話録音システムは、企業では顧客サポートや営業電話の品質管理に使われ、個人でも証拠保存や会話の記録として役立っています。このガイドでは、通話録音の基礎知識から通話録音システムの具体的な活用法、さらにはハラスメント対策といったトレンドまでを網羅し、ビジネスにおいて通話録音を効果的に活用できるヒントをご紹介します。

通話録音システムの選び方ガイド|通話録音にお勧めのサービスと使い方をご紹介

通話録音の基礎知識

通話録音は、特定の目的や必要に応じて、電話での会話を記録する技術です。通話録音には様々な実用的な利点が伴いますが、まずは基本的な知識を確認することが重要です。本セクションでは、通話録音の基本的な概念について詳しく解説します。

通話録音の目的

通話録音には主にビジネス用途と個人目的の二つの主要な目的があります。それぞれの用途における目的を具体的に見ていきましょう。


ビジネス用途

ビジネスにおいては、通話録音によって顧客とのやり取りを記録し保管することで、トラブルや誤解を防ぎ法的リスクに対応するために活用されています。例えば以下のようなトラブルを回避することが期待できます。

  • 営業取引・・・営業担当者が顧客に対して割引の口約束を行ったが、契約書にはその割引が記載されていなかった。後に顧客が約束された割引を求めた時、記録がないためにどちらの言い分が正しいかが問題になった。
  • プロジェクトの進行管理・・・プロジェクトリーダーが口頭で特定の期日までにタスクの完了を求めたが、チームメンバーはその要求を記録していなかった。結果として、期日になってもタスクが未完了であり、どちらが正しいかの争いに発展した。

また、従業員教育を目的とした通話録音の活用も多く見受けられます。録音された通話内容をチェックすることで、スタッフの対応スキルを向上させることが期待できるため、通話録音システムは単なる記録ツールに留まらず、ビジネスの効率化と品質向上のための重要なツールになっています。


個人目的

通話録音は個人的な用途でも非常に有用です。医療に関する電話相談で医師からの治療指示やアドバイスを録音しておくと、何度も確認できて便利です。他にも、親しい友人や家族との会話を保存しておくことにより、大切な思い出を振り返ることができるメリットがあります。

また、個人用途での通話録音は、記憶の補助として特に役立ちます。重要な打ち合わせやメモを取り損ねたくない場面では、通話録音機能が頼りになります。この機能を使用することで、会話の内容を完全に記憶することができ、どんなに細かい点でも確認が簡単になります。

通話録音のメリットとは

通話録音技術の活用で、ビジネスにおいてはクライアントとの重要な会話やカスタマーサポート時のやり取りなど、後で確認や証拠として利用するための貴重な記録を残すことができます。

その他、以下の用途でも、通話録音が多く用いられています。

  • 製品やサービスの品質向上・・・録音した顧客の声から隠れたニーズを分析し、それを反映したサービス改善、製品のアップグレードに繋げる

  • コンプライアンスの確保・・・金融業界など、取引の透明性を保ち不正行為を防ぐことを目的として、規制により通話録音が義務づけられている場合があります

録音された通話データは、使用目的や法律に基づいて適切に管理されるべきですが、その一方でコミュニケーションの透明性を向上させる役割も果たします。特にビジネスにおいては、顧客や取引先との不必要なトラブルを未然に防ぎ、品質改善や顧客満足度向上に寄与するケースが多いです。

通話録音システムの便利な使い方と実践的ヒント

通話録音システムは単なる記録手段ではなく、多岐にわたるシーンでその威力を発揮します。本章では、通話録音システムをどのように活用するか、そしてその効果を最大限に引き出すための実践的ヒントをご紹介します。

ビジネスでの活用法

ビジネスにおいて通話録音は、情報の漏れや誤解を防ぎ、電話の内容を正確に記録することができるため、業務の効率と品質を向上させることが期待できます。

  • オペレーターの対応品質の向上
    例えば、コールセンターでは通話録音システムを使用することで、オペレーターの対応品質をチェックし、トレーニングに役立てることができます。録音された通話を元に、どの部分で改善点が見られるかや、優れた対応を共有することができるため、新人教育や全体のスキルアップが期待できます。

  • 営業のアプローチ計画
    顧客との重要な会話を録音しておくことで、商談内容を再度確認でき、次のステップで何を提案すべきかという判断が迅速かつ正確に行えるようになります。顧客との信頼関係が深まり、成約率の向上にもつながります。

  • エビデンス(証拠)としての利用
    ビジネスの信頼性を向上させるためのエビデンスとしても、通話録音は有効です。顧客との契約内容や紛争の際に、録音された通話が証拠として活用できる点は大きなメリットです。特に金融機関や法律事務所などの分野では、コンプライアンスの観点からも録音の活用が推奨されています。

このように通話録音システムを活用することで、業務の信頼性と効率を高め、組織全体のパフォーマンスを向上させることができます。しっかりと録音データを管理し、適切に活用することでビジネスの成長を支援する有用なツールとなるでしょう。

メモ代わりとしての活用法

通話録音システムは、手書きやタイピングの手間が省けるため、メモ代わりとしても非常に便利です。ビジネスシーンに限らず、友人との約束事や、家族との会話での重要な日程などを後で忘れないように録音しておくことができます。さらに、自己啓発や学習のための会話を録音し、後で復習する際にも役立ちます。

個人的に使用する通話録音機能は、スマートフォンに搭載されているものや、外部デバイス、クラウドサービスなど、さまざまな方法で利用可能です。メモを取る時間を大幅に短縮し、効率を飛躍的に向上させることができます。

カスタマーハラスメント対策

さらに、通話録音はカスタマーハラスメント対策としても非常に有効です。カスタマーハラスメント(カスハラ)は従業員のストレスや労働環境の悪化につながりますが、通話を録音することで証拠を確保し、適切な対応を取ることが可能になります。

また、オペレーターに繋がる前に「サービス向上のために通話を録音させていただきます・・・」等、通話録音に対する事前告知を行うことで、過剰なクレームや威圧的な発言といったカスタマーハラスメントの抑止に繋がります。

カスタマーハラスメントは、スタッフにストレスや不安を引き起こす原因になるばかりではなく、離職率の増加にもつながります。そのためコールセンターは、従業員を保護するためのポリシーを設け、ハラスメントが発生した際に迅速に対応できる体制を整えることが重要ですが、まずはハラスメントの事実を証拠として残すために通話録音システムが利用されています。


このように、通話録音は様々な場面で役に立ちますが、利用する際には法的な側面についても考慮する必要があります。特に録音内容の使用や保存についてはプライバシー保護の観点から十分な注意が求められます。適切な方法と目的で活用することで、ビジネスおよび個人における多くのメリットを享受できるでしょう。

カスタマーハラスメント対策

通話録音データの管理と保護

録音データの管理と保護は、適切な通話録音の運用に不可欠な要素です。録音データの管理と保護は、情報の正確さと機密性を維持するために重要です。このセクションでは、録音データのバックアップの重要性とデータ暗号化及びセキュリティ対策について詳しく解説します。

バックアップの重要性

ハードウェアの故障やヒューマンエラーを原因に、通話録音のデータが消失してしまう可能性はゼロではありません。データ消失によって重要な情報や証拠を失うリスクを回避するため、データは定期的にバックアップすることが極めて重要です。

例えば、トラブルの際に会話内容を確認する必要がある場合、バックアップがなければその証拠が失われてしまいます。また、営業やサポート業務で顧客との会話記録が失われると、業務に大きな支障を来すことがあります。データの保護と復旧を確実にするために、定期的なバックアップを実施しましょう。

通話録音データの暗号化とセキュリティ対策

通話録音データの暗号化は、録音データが不正アクセスされた場合でも、内容が漏洩するリスクを減少させることができるため、セキュリティ対策として有効な油断です。特に顧客の個人情報やビジネスの機密情報を含む通話内容は、暗号化することで盗聴や不正アクセスから保護されます。

また、通話録音データの安全性を確保するためには暗号化だけでなく、他のセキュリティ対策の導入も検討に値します。例えば、アクセス制御を厳格に設定することで、認められたユーザーのみが録音データにアクセスできるようにすることなどです。定期的なセキュリティチェックやシステムの更新も行うことで、最新の脅威に対する防御力を維持できます。

ここからは、通話録音の具体的な実践についてご紹介します。

通話録音と留守番電話録音の違い

留守番電話録音は、通話録音と一見似た技術に思えますが、目的と使用方法に大きな違いがあります。リアルタイムで行われる会話をそのまま録音する技術である通話録音に対して、留守番電話録音は、受信者が電話に出られないときに、発信者のメッセージを録音するための機能です。

留守番電話録音とは

留守番電話録音は、受信した通話を特定のデバイスまたはサービスが自動的に録音する機能です。この機能により通話に出られないときに重要なメッセージを逃さずに取得できるため、あらゆるメッセージの受け取りと確認が後で可能となります。

例えば、ビジネスシーンで重要な顧客からのメッセージや、個人利用で家族や友人からの連絡を逃さずに把握することができます。メッセージを自動で受付けるため誰かが常に受信に対応する必要がないため、特に忙しい時や外出中の状況でも安心して対応することができます。

留守番電話録音は不在時のメッセージを確保し、後ほど再確認するための便利な手段となります。多くの電話機には標準機能として搭載されており、操作は非常にシンプルで直感的です。スマートフォンやクラウドサービスとの連携も進んでおり、より高品質でクリアな音声でのメッセージ録音・管理が可能です。

通話録音と留守番電話録音の違い<対策

通話録音システムの録音方法と選び方

通話録音を効果的に行うための方法として、外部デバイスを使用した録音方法とクラウドサービスを利用した録音方法の二つの主要な方法をご紹介します。

外部デバイスを使用した録音方法

デジタルレコーダーや固定電話用の録音装置などが外部デバイスとして一般的に使用されています。固定電話用録音装置は固定電話に接続するだけで簡単に録音を開始でき、コールセンターや予約センターでの利用に適しています。

外部デバイスを利用すれば、確実かつ高品質な通話録音が実現できます。設定や操作が簡単なだけでなく、録音データの保存や管理も容易であり、後で確認や分析を行う際にも役立ちます。特にビジネスシーンでは、顧客対応の品質向上やクレームの対応において非常に有効です。

ただし、外部デバイスは

  • 専用端末の購入が必要なため、導入時に比較的大きなコストがかかる
  • 専用端末のよっては工事や専門業者による設定が必要な場合がある

これらの点に注意が必要です。

クラウドサービスを利用した録音方法

クラウドサービスの大きな特長は、導入が簡便であることです。外部デバイスとは異なり、専用端末の購入が不要で、工事や難解な設定は不要です。クラウドベースの録音サービスは、通話がリアルタイムでクラウドに保存され、自動バックアップと暗号化によるセキュリティを提供するものもあり、データの保全と保護が容易になります。

また、特定の通話を簡単に検索できる機能が附属している場合もあります。クラウドサービスを利用して通話録音を行うことで、データの保全とセキュリティを確保しつつ、利便性も向上させることができます。

外部デバイスの選び方

通話録音の用途やシチュエーションによって必要な機能や性能は大きく異なります。例えば、固定電話での通話録音機能を主に行う場合は、固定電話専用の録音装置を選ぶと、クリアな音質で録音が可能となり、後の確認や聞き取りが容易になります。

一方、携帯電話での通話録音には、携帯対応のデジタルレコーダーが便利です。このタイプのレコーダーは通話相手の声をクリアに録音できることで、ビジネスシーンや顧客対応などでの活用に適しています。特に、外出先での録音や、さまざまなシチュエーションでの使用が見込まれる場合には、ポータブルで軽量な録音装置が強みとなります。

また、録音装置には、長時間の録音が可能なものや、ノイズキャンセリング機能が備わった高性能なモデルも存在します。例えば、カスタマーハラスメント対策やクレーム対応などで長時間の会話を録音する必要がある場合、バッテリー寿命が長く、耐久性のある録音機器を選ぶことも一つのポイントです。付属するマイクや接続方法にも注意して、適切な性能を持つものを選びましょう。

クラウドサービスの選び方

通話録音のニーズに合った機能を持つクラウドサービスを選ぶことが重要なポイントです。クラウドサービスは多種多様で、提供される機能やサービス内容が異なります。

例えば、大規模なコールセンター向けのサービスとしては、通話分析機能や自動文字起こし機能、さらにはAIを活用した顧客対応の効率化機能が搭載されているCTI(Computer Telephony Integration)サービスが活況です。

受電・架電回数や時間が多くなく、高度な分析を必要としない場合には、通話録音機能に加えて、対応時間外の自動応答や営業時間内の受電整理ができるIVRの機能がオプションで選択できるなど、必要な用途に特化した機能を選択することで、コスト負担をさらに抑えることができます


クラウド型サービス「転送録」の通話録音機能

「転送録」は、1回線単位で手軽に利用できるクラウド型多機能電話転送サービスです。 固定電話の電話転送を自動化・スケジュール化できる「電話転送切替」や、IP電話をご提供し、複数名で転送電話に対応できるサービスや、音声ガイダンスを使った自動受付サービス(IVR)などをご提供しています。

「転送録」のIP電話番号を使うサービス(転送先増設順次転送一斉呼出転送)には、エンドユーザー様との通話を録音できる機能(オプション「通話録音機能」)があります。着信時だけでなく、発信した場合 (※)の通話も録音できます。
※050発信機能利用時

通話録音を理解し、効果的に活用するためのまとめと総括

通話録音システムは、ビジネスや個人の場面で非常に有用なツールです。法的側面や適切な方法を理解することで、そのメリットを最大限に引き出すことができます。通話録音は顧客との会話の記録、クレーム対応、契約内容の確認など、多岐にわたる用途で用いられ、業務効率化やコミュニケーションの質向上に貢献します。

通話録音システムを効果的に活用するためには、適切なポリシーの設定や録音データの安全な管理が不可欠です。これらの基本を守りつつ、通話録音の潜在的な利益を最大限に引き出すことが、ビジネスの成功への鍵となるでしょう。

本記事では、通話録音システムがビジネス運営においていかに重要な役割を果たしているかを詳細に解説しました。この技術は、顧客との会話の記録、クレーム対応、契約内容の確認など、多岐にわたる用途で利用されています。

※機能や価格は公開日時点の情報です
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