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行政書士で独立開業を失敗しないためのポイント2つ

公開日:2017/07/10   更新日:2022/03/25
行政書士で独立開業

行政書士試験の受験者は毎年数万人に上りますが、近年の合格率は1割前後と狭き門です。この難関試験を突破し、経験を積んで独立しようと考える方は少なくありません。 行政書士の独立開業を成功させるためには、試験勉強や実務で学んだ法律に関する知識だけでなく、営業やマーケティングのスキルも重要です。

今回は行政書士の独立開業時の課題と、失敗しないのためのポイントについてご紹介します。

行政書士の独立開業時の課題

独立開業に失敗する理由

【1】クライアントとの関係性

弁護士や公認会計士、税理士などのいわゆる士業は、先生と呼ばれることがあります。行政書士も士業の1つであるため、先生と呼ばれることがありますが、あくまで企業とクライアントの関係であり、企業の目的を実現するためのサポートをするという視点を忘れてはいけません。クライアントのニーズを把握し、問題を解決するという姿勢を忘れずに実務に臨むことが、クライアントの信頼の獲得につながります。

【2】ホームページなどの広告媒体をうまく使いこなせない

よほど人脈のある方でない限り、独立直後からクライアントを大勢抱えていることはまれです。クライアント獲得のためには広告による宣伝が欠かせませんが、広告の打ち方には注意が必要です。

例えば、せっかく事務所のWebサイトを作成しても、SEO(サーチエンジン最適化)対策がされない場合は検索結果が上位表示されません。Webサイトを訪問したお客様からの問い合わせを増やすためには、Webマーケティングにも力を入れましょう。

【3】営業力の欠如

かつては行政書士に尋ねなければ分からなかった情報も、最近はインターネットでさまざまな情報を調べることができます。そのため、ただ看板を出して待っているだけではクライアントを獲得できません。営業活動に積極的に取り組み、新規顧客の獲得を目指すことが不可欠です。

行政書士が独立開業に失敗しないためのポイント

行政書士事務所で経験を積む

【1】独立前に行政書士事務所で経験を積む

資格があってもクライアントがいなくては、収入にはつながりません。また、行政書士は、税理士などと違い、定期的に特定の顧客から仕事をもらえるわけではありません。

したがって、1度仕事の依頼を受けたクライアント経由で新規顧客獲得を目指したり、法人とのつながりを作ったりするなど仕事を受注し続けるための努力が必要です。

独立開業後に必要となるスキルを身に付けるためには、行政書士事務所で経験を積むことが近道です。事務所で働く間に仕事の進め方やクライアントとのやり取り、クライアント獲得のノウハウを学ぶことができます。

実務で培ったノウハウと、行政書士になりたいという強い意志があれば、独立もきっと良い方向に向かうでしょう。

【2】クライアントからの電話を取りこぼさないようにする

事務所にはさまざまな電話がかかってきますが、クライアントからの相談や仕事依頼もあるため、確実に電話を取ることが大切です。電話を取りこぼしてしまうと、せっかくの仕事の機会を失ってしまいます。

事務所開設後は事務員を置く余裕がなく、事務所にいるのは自分1人だけということもあるでしょう。事務所に在所している場合は自分が電話を受けることができますが、外出時は電話を受けることができません。そのため、電話転送切り替えサービスを導入することをおすすめします。

外出時間帯は事務所への電話を携帯電話に転送する設定にしておくことで、クライアントからの電話の取りこぼしを防げます。

おわりに

行政書士で独立を考えるなら、経験やノウハウを身に付けた着実なステップアップが成功の鍵です。積極的に営業活動に取り組み、顧客目線を持ってクライアントに接することで、事務所の経営も軌道に乗せることができるでしょう。