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「ひかり電話+ボイスワープ」から始める最適解とは

ISDN終了後の電話転送、どうする?
「ひかり電話+ボイスワープ」から始める最適解とは

公開日:2025/07/11   更新日:2025/07/11

ISDNサービスの終了が迫るなか、これまで「ISDN+ボイスワープ」で電話転送を運用していた多くの企業が、次の選択肢として「ひかり電話+ボイスワープ」への移行を検討し始めています。

しかし、通信回線が変わってもボイスワープの仕組み自体は変わらないため、従来から抱えていた課題は引き続き残るのが実情です。「毎回の転送設定が煩雑」「夜間や休日の切り替えを忘れてしまう」といった声は多く、移行を機に改めて運用の見直しが求められる場面も増えています。

本コラムでは、そうした課題を抱える企業に向けて、転送設定をより効率的かつ柔軟に管理できる方法をご紹介します。ISDNの代替としてだけでなく、業務効率の向上や多様な働き方に対応できる、これからの電話転送のかたちをぜひご覧ください。

こんな方におすすめです

  • ISDN終了に伴い、「ひかり電話+ボイスワープ」への移行を検討されている企業様
  • ボイスワープを導入済みで、転送設定の手間や設定ミスに課題を感じている方
  • 営業時間外や休日の転送切替を自動化したいとお考えの方
  • 多拠点運営や在宅勤務など、柔軟な電話転送運用を実現したい企業様
ISDN終了後の電話転送、どうする?「ひかり電話+ボイスワープ」から始める最適解とは
目次

第1章:ISDNサービス終了と企業への影響

ISDNとは?

ISDN(Integrated Services Digital Network)とは、音声通話とデータ通信を1本のデジタル回線で同時に行える固定電話回線の一種です。

1990年代以降、企業の代表電話やFAX、データ通信回線として広く利用されてきましたが、光回線などの普及に伴い利用者が減少。現在では、NTTによるサービス提供も段階的に終了へと移行しています。

ISDNは2028年に完全終了へ

ISDNは、2024年8月をもって新規申込の受付が終了し、2028年12月にはすべてのサービス提供が終了する予定です。さらに、2025年3月には「付加サービスセット割引」も終了となり、通信コストの見直しを迫られる企業も少なくありません。※

これまでISDNを利用していた企業にとって、今はまさに次の電話環境を検討する重要なタイミングといえるでしょう。

※出典:NTT東日本「INSネット」のサービス終了について https://web116.jp/phone/2028ins/

ひかり電話+ボイスワープへの移行が進む理由

ISDNに代わる選択肢として、多くの企業が採用しているのが、NTT東西が提供する「ひかり電話」と「ボイスワープ」などの転送機能を組み合わせた運用です。既存の電話番号を引き継げることや、これまでと変わらない固定電話の感覚で利用できる点が評価され、ISDNからの“当面の移行先”として選ばれやすい構成となっています。

しかし見えてくる、別の課題も

ただし、ボイスワープによる転送設定は手動での切り替えが前提となっており、業務時間外の着信対応や、多拠点・テレワークといった柔軟な働き方への対応が難しいという声も少なくありません。さらに、設定が属人化しやすく、転送ミスや切り替え忘れによる「着信漏れ」や「対応の遅れ」といったリスクが発生は避けられません。

こうした現場の声から見えてくるのは、「ひかり電話+ボイスワープ」がISDNの代替にはなっても、転送運用の仕組み自体は従来と変わらず、昔から指摘されてきた課題が依然として残っているという点です。回線移行をきっかけに、あらためてその問題が表面化しやすくなっているともいえます。

次章では、実際の現場で多く挙げられている、「ひかり電話+ボイスワープ」運用時の具体的な課題について、さらに掘り下げてご紹介します。

第1章:ISDNサービス終了と企業への影響



第2章:「ひかり電話+ボイスワープ」でよくある課題

手動での転送設定が煩雑

「ボイスワープ」は、あらかじめ登録した転送先に着信を転送する仕組みですが、営業終了後や休日に応じて転送先を切り替える際には、その都度手動操作が必要になります。この切り替え作業を忘れてしまったり、対応が遅れたりすることで、着信の取りこぼしや機会損失につながるケースも少なくありません。

拠点や働き方の多様化に対応しきれない

本社・支店・店舗など複数拠点を展開する企業や、リモートワーク・在宅勤務を導入している企業では、柔軟な転送制御が求められます。しかし、ボイスワープは1対1のシンプルな転送設定が前提となっており、拠点単位での着信振り分けや、担当者ごとの転送先設定には対応しきれないのが現状です。

転送ルールの管理が属人化しやすい

転送設定は電話機や管理画面から行う必要があるため、設定作業が特定の担当者に集中しやすい傾向があります。その結果、設定方法が社内で共有されず、異動や退職時の引き継ぎ不足から運用トラブルが発生するケースも見られます。

こうした背景から、より効率的で自動化された電話転送環境へのニーズが高まりつつあります。


第2章:「ひかり電話+ボイスワープ」でよくある課題



第3章:転送設定の自動化が可能な「転送録」の電話転送切替

「転送録」の電話転送切替でできること

電話転送切替とは、NTTのボイスワープなどを利用している場合に必要な転送先の切替操作を、自動化・スケジュール化するサービスです。「転送録」では、この操作をWeb上の管理画面から簡単に設定でき、指定した時間に自動で実行されるため、操作ミスや切替忘れを防止しつつ、日常業務の負担を軽減できます。

クラウド上で柔軟に転送ルールを設定

転送録は、すべての転送設定・管理をクラウド上で完結できるのが特長です。 従来のように電話機や現場機器を直接操作する必要はなく、どこからでも設定変更や確認が可能なため、テレワークや多拠点運用にも適しています。また、誰がいつどのような設定を行ったかという操作履歴の記録も可能で、社内統制やガバナンス面でも安心です。

営業時間に応じた自動切替

あらかじめ曜日や時間帯ごとのスケジュールを設定しておけば、営業終了時や休日などに合わせて、転送先の切替を完全自動で実行できます。これにより、「設定を忘れて着信を逃してしまった」といったヒューマンエラーを防ぎながら、運用の手間も大幅に軽減されます。 また、臨時のスケジュール変更にも対応しており、急なシフト変更や特別対応にも柔軟に運用できます。

拠点・担当別に着信を制御

複数の転送先を状況に応じて使い分けることも可能で、拠点ごと・担当者ごとに異なる転送ルールを設定できます。たとえば、日中は各店舗や支店で対応し、営業時間外は本部やコールセンターに自動転送するといった運用も、管理画面から簡単に構築可能です。 これにより、着信のムダや取りこぼしを防ぎながら、安定した電話対応体制を実現できます。




第4章:「ひかり電話+ボイスワープ」の課題を補完する実用的な仕組み

既存環境を活かしつつ、利便性を拡張

「転送録」は、現在ご利用中の「ひかり電話+ボイスワープ」環境をそのまま活かしながら導入できるため、大がかりなシステム変更や回線の再構築は不要です。ボイスワープの基本機能に加えて、クラウド上での自動切替・スケジュール管理・複数ルールの柔軟な設定など、より実用的な機能を追加することができます。既存の運用を維持したまま段階的に利便性を高めたい企業にとって、負担の少ない改善手段として最適な選択肢です。

通話料金や回線構成はそのままでOK

「転送録」は、あくまでも転送設定を効率化・自動化するクラウドサービスであり、ひかり電話やボイスワープ自体の通信回線や料金体系には影響を与えません。そのため、これまでの回線や料金プランを変更せずに、運用面だけをアップグレードすることが可能です。「コストは抑えつつも、転送の手間やミスをなくしたい」という現場のニーズに、的確に応える仕組みです。

初期費用を抑えて導入可能

転送録は、専用機器の購入や大規模な工事を必要とせず、クラウドベースでスムーズに導入できる点が大きな特長です。そのため、初期投資を最小限に抑えながら、短期間での運用開始が可能です。費用対効果にも優れており、ISDN終了後の次の電話環境として導入しやすい実用的なソリューションといえるでしょう。




第5章:転送設定の自動化で業務がどう変わったか(ユースケース)

転送設定の自動化によって、実際の業務現場ではどのような効果が得られているのでしょうか。
ここでは、「ひかり電話+ボイスワープ」の転送運用に課題を感じていた企業が、転送設定の自動化を取り入れたことで実現した改善例を、ユースケースとして業種ごとにご紹介します。

ケース①:多拠点店舗の営業時間に応じた切替(例:フランチャイズ)

課題:店舗ごとに営業時間が異なり、転送設定の切替作業が煩雑で、設定ミスが発生しやすい
効果:各店舗で個別に転送スケジュールを設定することで、営業時間外は自動的に本部やコールセンターに転送。現場の作業負担を軽減し、安定した対応体制を実現。

ケース②:夜間や休日の転送先を自動変更(例:建設業、士業)

課題:業務時間外の着信に対応できず、急ぎの連絡を逃すリスクがあった
効果:曜日や時間帯に応じた転送先の自動切替により、担当者の携帯や夜間待機先にスムーズに転送。顧客対応の迅速化と、機会損失の防止を実現。

ケース③:応答漏れを最小限に抑えたいインバウンド業務(例:電話受付代行など)

課題:時間帯ごとに応答体制が異なるため、手動で転送先を切り替える運用に限界があった。対応ミスや切り忘れによる着信漏れが発生しやすく、業務品質の安定化が課題となっていた。
効果:切替作業を完全に自動化したことで、オペレーターの待機状況に応じた柔軟な対応が可能となり、応答率が向上。さらに、応答件数に応じた従量制で業務を請け負っている場合でも、着信の取りこぼしを防ぐことで、機会損失を回避し、収益機会を最大化できるようになった。




【まとめ】今ある電話環境に無理なく導入できる改善策

「ひかり電話+ボイスワープ」への移行は、ISDN終了に備えた有力な選択肢です。ただし、実際の運用では、従来から指摘されていた「転送設定の手間」や「柔軟性の乏しさ」がそのまま残り、移行を機に改めて課題として意識されるケースも少なくありません。

そうした課題を感じている方にとって、転送設定の自動化という新たな選択肢は、現場の負担を軽減しながら、転送業務の質を高める有効な手段となります。

「転送録」の電話転送切替機能を活用することで、転送先の切替や管理業務を自動化でき、安定した電話対応と業務効率の向上を同時に実現できます。まずはお気軽にご相談ください。

※機能や価格は公開日時点の情報です
※価格は税抜表示です